僅差で決まる。
去年の秋ぐらい。
まだ居残り制度が残っていた時のこと。
居残りしていた中3と帰る方向が同じだったので、一緒に自転車で帰ることにした。
帰る途中には長くて急な坂道がある。
その坂道は、大学生の男でも途中で降りて押すぐらいの坂。
中学生は部活でレギュラー。
今はもう、甲子園の常連高に推薦をもらっていくほどの生徒なので、体力・体格は断然負けている。
(年齢は、言うまでもなく・・・)
その生徒と、上り坂を競争しようという話になった。
いつもこの坂を上るときは、自転車を押している人はもちろん、自転車に乗っている人を追い越しながら上っているので、
もしかしたら勝てるかも!!??なんて考えてた。
相手としては不足なし。
薬局を過ぎて、坂に差し掛かったところでスタート!
相手は一気に加速。
みとrん、それについて行く。
喫茶店を一瞬で過ぎて、ドンドン上っていく。
目の前を生徒が駆け上り、全く同じスピードで上っていく。
坂の終盤、一番キツイところにさしかかった。ちょうど結婚式場のあたり。
ここまで全速力。
心のどこかで「ちょっとキツイな・・・」と思った瞬間だった。
一気に差が開いた。
「え!?」と思ったけれどもう遅い。
差はドンドン広がっていく。
気づいたら、生徒は高速の高架をわたって見えなくなった。
「きついな・・・」
と思っただけで、少しチカラが抜けたんだろう。一気に差があいてしまった。
全力で走っている場面では、気を抜くと一気にやられる。
そこであせって、もう一度走り出しても、TOP SPEEDになるまでには時間がかかる。
その間にも差がドンドン開いていき、追いかける気力さえなくなる。
受験も同じ。
気を抜いただけで、やられてしまう。
フっと抜いただけで、無意識にチカラも抜けている。
やはり最後は、体力でも技術でもなく「気持ち」で分かれる。
キツイと思うのは当たり前。そんな場面でも、気持ちを切らさないでいられるか。
試験の時は、しっかり気持ち切らさずにがんばる、なんてできっこない。
普段のいつものルーティ-ンの中で、「キツイ」状況を経験しておかないと、
本番の土壇場で踏ん張りがきかない。
「気持ち」が切れてしまう。
実力が同じくらいであれば、最後は気持ちの強さで決まる。
これを体感できた出来事だった。
・・・あれ以来まだ、その生徒との再戦はできていない。

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